たまには更新。
ドラマガ今月号でおひろめしたARX−8〈レーバテイン〉の話。
デザインはアニメ版のデザイナー海老川氏。一年くらい前からラフを「ああでもない、こうでもない」といじりまわしてきました。
命名について。
『レーバテイン』の名付け親は京都アニメの武本さん。TSRの作業の終わりごろ、飲んでる時に相談しました。彼がひょいっと出した候補の一つがずっと頭に残っていて、最終的にそれを採用。
ほかに最終候補に残ってたのは『アーケバス』。アーバレストと、どこかで韻を踏んだり似た語感を残したかったもので。アーケバスは火縄銃のことで、大石弓の後継としてはいい感じなんですが、なんとなく間抜けな響きな気もしたので、やめておきました。
ほかにも『フランベルジュ』とかも考えたんですが、なんか力強さがないからパス。本当は『エクスカリバー』とかにしたいところだったんですが、VF−19という超カッコいいバルキリーのペットネームで使われてまして、しかも19のスタイルにうっとりするほど似合いすぎてるので、さすがにボツ。疲れてきたので『もう「スーパー・アーバレスト」でいいんじゃねえの?』などとくじけかけたこともしばしばでした。
最近のロボットものの名前は、なんか神話とか由来とかを意識し過ぎてるような気もするので、いっそ昔のザブングルとかダンバインとかみたいに、語感だけででっち上げたような名前もいいかなー、とか思ったりもしたんですが、フルメタ世界でいまさらやるのもアレなので、やめておきました。
あとは主人公の名前をもじってみたりね。ダイソースケとかキングサガラーとか。いや、やりません。ごめんなさい。
ちなみにレーバテイン(Laevatein)は『レーヴァテイン』や『レヴァンテイン』などと表記されることもあるようです。でもアーバレスト(Arbalest)の『バ』と同じにしたかったもんで、あえてvaをバと表記。日本語って便利だなー。
なにやら語源は剣というより杖から来るらしいんですが、まあいちおう気分は『炎の剣!』で。
武装について。
フルメタ世界ではビームとかは似合わないので、でっかい大砲を持たせてみました。「デモリッションガン」というのは昔から実在する工兵部隊用の破砕砲で、建物とかをぶっ壊すのに使う、榴弾砲に近い種類の砲らしいです。こういう戦闘用に使えるのかどうかは厳密に考えると怪しいんですが、名前がかっこいいし口径がデカいので採用してみました。
本物のデモリッションガンというよりは、たぶんそういう商品名(?)の特殊な砲なんだと思っておくことにしてます。セワード・アーセナルというのも架空のメーカー。
頭部機関銃もなんとなく変更。これまでのM9系は架空のチェーンガンだったんですが、レーバテインにはGAU−19という実在のガトリング機関銃を採用。発射速度もどーんとアップしています。
デザインについて。
当初はアーバレストから大幅に離れたシルエットなども考えていたんですが、最終的には『フレームはやはりM9系』『アーバレストの強化版』みたいな方向性で落ち着きました。そうなると、色を同じ『白+青』にするとあんまり劇的な違いが出ないので、思い切って赤にしてもらいました。色だけでかなり印象変わったので、なかなかうまくいった感じ。
もっとリアル寄りの発想でデザイン発注しても良かったんですが、せっかくの大型イベントなので、ケレン味優先で派手な方向にお願いしました。
本当は背面の図も含めた設定画とかもあるんですが、今回の誌面にはまだ未登場。単行本には入れたいなー。
ちなみにMMDの単行本は年度内の予定です。
このMMD以後のフルメタは書き下ろし形式で大幅なペースアップをはかるつもりです。できれば11年目に突入する前にフィナーレを迎えたいな、と思ってます。
長編シリーズとしては完全に終わらせるつもりですが、もろもろの事情で外伝的なエピソードなどを書く機会はその後もあるかもしれません。
それから以前にあとがきで「他のシリーズは始めない」とか書いてしまったのですが……すみません。自分の今後のこともあって、やっぱりどうしてもやっておきたい仕事、断ったら男が廃る仕事などが色々ありまして、そちらも並行して進める予定です。
フルメタはちゃんとがんばってペースアップしてクライマックスに突入させますので、なにとぞお許しください。
※コメントの記入ができる設定にしてありますが、僕から個別の返事はできません。なにとぞご了承ください。
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