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新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。
例によって放置しまくりのブログで申し訳ありません。
最後に書いたのは……ドルアーガの9話のコメントですね。
あのころは別件でいろいろと忙しかったこと、私的な事情でバタバタしていたこと、
その他もろもろがありまして、更新しようとは思いながらも、
ズルズルと手付かずのまま放置になってしまいました。すみません(汗)
あれから九か月、その間に自分の仕事関連の商品や作品がたくさん出ていたのですが、
ひとつひとつ紹介すると大変な量になってしまうので割愛させていただきます。
ともかく関係者の皆様、買ってくださった皆様、ありがとうございました。
ホント感謝しております。
えー、それで。
おそらく、ここをご覧になってる方は一番聞きたいことがあるのではないかと思います。
はい、フルメタ長編の最終巻ですね。
現在も執筆中です。大変苦戦しておりますが、どうにか春には。春にはお届けできるのではないかと思います。
決して放り出したわけではありません。ついさっき書いてた場面も宗介がアルと【ピーーー】の話をしていたり、テッサが発令所で【ピーーー】をしていたり(以下略)
ただ……ちょっと微妙な気がしたので、またごっそり削除して書き直したりしてるのですが。
でもって、こういう状況ですとまたまたお叱りを受けてしまいそうなんですが、
今月発売のドラゴンマガジン三〇〇号で、超久しぶりにフルメタの短編を書いております。陣代高校の二年生時代の話です。三〇〇号記念をお祝いしたいという気持ちもありまして、ちょっと無理して長編より先に書き上げてしまったことをどうかご容赦いただけたら、と思います。
とにかく、今年もよろしくお願いいたします。

フルメタル・パニック!Σ 12巻発売されてます

昨年11月9日発売ですが、コミック版フルメタの
「フルメタル・パニック!Σ」 12巻 が発売になっております。
「せまるニック・オブ・タイム」編がずんずん展開しております。
未読の方は本屋さんでチェックしてみてください。

夢の終わりに

ドルアーガ第二期、第九話です。
アミナ様が残念なことになってしまいました。でもまあ、「政治家=悪党」という形で終わらずによかったかなー、と。
この九話ではカーヤが黒ギルにひどいことされてます。
っつーか、フルメタTSRでもメルトの中の人扮するブルーノ氏が指を折られてましたが、別に賀東にそういう嗜好があるというわけではありません。
剣で胸を貫かれるような痛さは、だれもそんな経験したことないので(したら死ぬし)、イマイチ想像できないと思うのですよ。それよりはタンスの角に足の小指ぶつけるような奴の方が、生々しいんじゃないのかなあ、と。
自分も指を折られた経験なんかありませんが、聞けば大の男でも泣き喚くくらい痛いそうですね。突き指だけでもあんなに痛いんだから、カーヤはすごい子だなあ、とか思ったり。
ついでなんで、自分なりにこれまでの人生で味わった一番痛い経験の話でもしましょうか。
(※痛い話が苦手な人は以下読まないように)
高校生のころなんですが、足の親指の爪がですね、端っこが割れて、伸びるにつれて、どんどん肉に食い込んでいって化膿してしまいまして。「サッカー爪」とか呼ばれることもあるらしい症状だったんですが、靴を履くのも歩くのも辛くなったのでとうとう観念して外科に行ったんです。
で、かなり高齢の先生が「ああ、君くらいの歳の子はたまにいるんだよ」だのなんだの言って、化膿した肉の奥深くに食い込んでる爪の破片を取り出すから、そこに寝なさい、と。
それで、でっかいピンセットみたいなのと、ものすごく長細いハサミみたいなの取り出して、「かなり痛いけどガマンしてねー」とか言うわけですよ。
そして看護婦のおばさんが、薄い文庫本くらいの厚みに折り曲げたガーゼを手渡してきてですね、「これを噛んでてね」とか言ってくるんですよ。
俺が「え、あの。麻酔とかは?」とか言っても「そんなの要らないだろ」とそっけない返事。
そんなこんなで術式開始。
まあ、小さな弾丸の摘出みたいな作業ですね。
人並みに歯痛とか腹痛とかでも、かなりキツいのは経験しましたが、瞬間風速ではあれが最大でした。悲鳴出るわ、あれは。
映画の「プラトゥーン」で、序盤に弾食らった兵士が「んーーーーっ! んーーーーっ!」とかうなりながら、叫ぶのを必死にこらえてると、「バカ野郎、静かにしろ、敵に聞こえる!」とか押さえ付けられるシーンがあるんですが、なんてひどいこと言うんだろう、と思います。「うわああああ、ぎゃああああ!」とか叫ばないだけでもすごいエラいのに。
閑話休題。
終わってから、フラフラになって、包帯でぐるぐる巻きになったつま先を引きずるようにして待合室に戻ったら、看護婦さんが「しばらくそこで休んでてね」と言ってきました。「なんでですか?」と聞いたら、「気絶する人がよくいるのよー」とのこと。
荒っぽいお医者さんです。
後で知ったんですが、その外科の先生、戦争中はガチで負傷兵の治療やってた人らしいです。
爆弾の破片食らって泣き喚いてるような兵隊さんを麻酔なしであれこれしてたわけでしょうから、そりゃまあ、ちょっと爪が変になっただけの高校生のガキ相手になんか優しくしてくれないわけですな。
不自由な足で帰るのは大変だったけど、まあ、何日かしたら治りました。びっくりするほど、すっきり奇麗に。
人間の体ってマシーンなんだなあ、としみじみ思った経験でした。
っつーか、昔なんかちょっと銃弾食らったらすぐ足とか手とか切ってた(しかも麻酔なしで)ってんだから、信じられませんね。現代に生まれて本当に良かった。
「なんだ、それくらいで情けない奴め。俺はもっとヒドい目にあったことあるぞ!」という方は、コメント欄にでもぜひ貴重な経験をどうぞ。
※でもコメントに返事はできません(汗)。ご了承ください。

二人はかつて

申し訳ありません。いろいろ細かい仕事でテンパってて更新とか完全に忘れてました。
あと、いろいろご迷惑かけてる方々の手前、こんなブログで文章書くのもどうかなあ、という気持ちがあったんですが、毎週続けてたのを中断し続けるのもアレなので、ちょっと時間をいただいて書かせてもらいます。なにとぞご了承ください。
ともあれドルアーガ第二期、第八話です。
ジルとニーバが再会しました。自分的には「こいつめっ(コツン)」ではなく「なぜ来た、バカ野郎!(ドカッ)」のつもりだったんですが、まあ、あれはあれで。
グレミカは旧スーマール帝国の関係者です。ニーバの母親もスーマール系の血筋なんですが、グレミカさんは彼の弓の師匠にあたるようです。
構成の初期段階から、原作の遠藤さんから「ドルアーガ世界には弓がない」というご指摘をいただいていたんですが、キャラクターのジョブやアクションに幅を持たせたかったため、八〇年の間に普及したということにさせていただきました。
元々スーマール帝国は『剣と鎧の国』なイメージだったんですが、弓使いばかりで申し訳ありません(汗)
次の九話からは最後まで僕の脚本です。さてどうなることか。
※コメントに返事はできません。ご了承ください。

常春の館

ドルアーガ第二期、第七話です。
この話は一期の終盤ごろ、アーメイ役の早水さんのお疲れ飲み会(?)みたいな席から生まれたエピソードです。死んだキャラの役者さんが、冗談でスタッフに「復活させて~~!!」とか言って、スタッフが「すいません、無理です!」とか笑うようなことがよくあるんですが、このときもそんな話で盛り上がっていました。
で、その場にいた橋本Pが「でも二期でそういうフロアがあるのはいいかもしれませんね」と、これまた思いつきを口にしました(確か橋本氏だったはず?)。
それを聞いた賀東はわりとマジで「あ、それいいな……」と思いまして、二期の構成に組み込むことにしました。
亡くなった友人が当たり前のように飲み会に来て笑ってて、みんなも自分もそれを気にしてない……という夢を見たことがありまして、なんか、そういう雰囲気の話ができないかなー、と。
かなり難しい発注内容で改稿も多かったんですが、伊藤氏もがんばってくれていい感じにまとまりました。特にウラーゴンのエピソードは思わぬ収穫でしたね。
どうでもいいことですが、クムのお姉さん。年下なのにお姉さんとか、ある意味最強な設定ですね。これは発明ですよ!! そりゃクムも居残るってもんですわ。
※コメントに返事はできません。ご了承ください。

四つの刺客

ドルアーガの第二期、第六話です。
やっと出てきたニーバ&カーヤ。なんか暗いです。
えらく生活に疲れてる感じ。10日は短かすぎましたね(汗)
それにしてもジル強くなったなー。ファティナもいぶし銀の強さで、見ていて頼もしいものがあります。
四騎士は原作のナイトを元にしたものなんですが、まんま「レッドナイト」とか名付けるのも芸がないので、ちょっとひねってみました。
ソード・オブ・ブラッド=赤=レッドナイト
ティアー・オブ・アイス=青=ブルーナイト
スペキュラ・エクスマキナ=鏡=ミラーナイト
マイト・ザ・フール=力=ハイパーナイト
……という具合です。
ちなみにマイトの「フール」というのは「道化」の意味合いで、ハイパーナイトの色が道化師っぽいという連想だけで勝手に付けたものです。深い意味は特にありません。
ブラックナイトがいないのは……まあ、単純に棺が四つだったからというのもあります。
もし続編があったら「シャドウ・オブ・なんちゃら」みたいな名前でカッコよく登場して欲しいものですね。
※コメントに返事はできません。ご了承ください。

影の国

ドルアーガ第二期、第5話です。
「幻の塔」は空間的にナンセンスな作りになっています。一期の塔とはまた違った危険さを表現したかったためで、五話の舞台もストレンジな感じが出ていて気に入っています。
影に逃げ込みつつ移動するシチュエーションは、もしアクションRPGだったらなかなか面白いステージになりそうですね。
若ギルの役者さんは、フルメタの宗介役でもお世話になっている関智一さんです。
一期の三話でも原作ゲームの回想シーンで登場していただいているんですが、そのとき関さんに決まった経緯は……
(一期二話のアフレコ現場で)
千明監督「賀東さん。来週、若いギルが出ますよね」
賀東「はいはい。出ますねー」
千明監督「まだキャスト決まってないんです。役者さんのイメージとかあります?」
賀東「いえ、自分はキャスト選定には関わらない立場なので……。でも、王道主人公系で認知度の高い方がいいんじゃないですか?」
千明監督「たとえば?」
賀東「関智一さんみたいな」
千明監督「あ、いいですね」
音響スタッフの方「ダメモトで聞いてみましょうか?(電話しに行ってしまう)」
賀東「え? あの? いまのは例えばの話で……(そんな気軽に頼んじゃっていいのかなあ。きっと忙しいだろうし……)」
音響スタッフの方「(すぐ戻ってきて)OKだそうです」
賀東「はやっ!」
そういうわけで関さんになりました。嬉しい誤算。ありがとうございます。
二期になって、いよいよ「ギルガメスの影(通称『黒ギル』)」の出番が増えてきたわけですが、主人公声プラスちょっと病的な感じで演じていただいて、期待通りというか、もー最初から分かってて台詞書いちゃっててよかったー、というか、そんな感じです。クライマックスが楽しみですね。
※コメントに返事はできません。ご了承ください。

幻影の中へ

ドルアーガ第二期、第四話です。
再生怪人とのバトルはほどほどにして、会話劇中心で状況の整理と説明をさせてもらいました。
「もう一人のギルガメス」というネタ自体は本作のオリジナル設定ですが、もともとはSFCソフト「ザ・ブルークリスタルロッド」にある多数のエンディングの一つ、「第二のドルアーガ」というシナリオにインスパイアされたものです。このあたりの設定は一期の初期段階から決まっていました。
大人カイのキャラクターについては、カーヤの血縁であることから逆算して、ちょっと天然気味なお姉さんにさせてもらいました。神様やら巫女やらというと、どうもしかめっつらしいイメージが付きまとうのですが、原作からしてカイもイシターも結構おバカなノリも持っていまして、これくらいでちょうどいいのではないかなあ、と。
もし女神イシターが出てくる内容だったら、「あなたが神様ですか!?」「とんでもない、わたしは女神様ですよ」なんて会話をさせていたかもしれません。
ケルブの訪れた学校は「ラマード修道院」というバビリム郊外にある施設です。原作設定では「ラマード王立寄宿学校」という記述で、場所も(たぶん)バビリム市内なのではないかと思いますが、ムード優先でああいう形にさせてもらいました。廃校っぽい雰囲気ですが、まだ現役の修道院です。
こうした映像作品で、複数の派閥や、一国の歴史的背景、内部事情などを描写するのはなかなか難しいものです。きっちりと理解しようと集中してくださる視聴者さんもいれば、なにかの作業中にテレビをつけっぱなしにしているだけの視聴者さんもいるわけで、どのあたりのユーザー層に焦点を絞るべきなのか、いつも迷っています。これが小説なら、「読む」という積極的行為が伴うので受け手を想定しやすいのですが……。
やはりアニメだと一語一語をより厳選して印象的にしていくしかないのでしょう。コピーライター的な脳の使い方とでもいいましょうか。そういう意味では、小説とはまた違った大変さがあります。
※コメントに返事はできません。ご了承ください。

夢の国メルトランド

ドルアーガ第二期、第三話です。
さっむいオチの脱力っぷりが気に入ってるコメディ回です。
寂しいですが、お笑いエピソードは早くもこれで最後になります。
キモかわいいローパーたちとも、もう会えなくなりますね(泣)
メルクーもようやく登場。特にメルトがいないドルアーガは、山椒のないうな重、スネ夫のいないドラえもんみたいなものなので、出てきてくれてやっと安心です。
ちょっと分かりにくかったかもしれないので補足しておきますと、終盤でケルブとエタナがいるのは巨塔の外です。
塔の出口には宿場町が建設されており、半年前までは、旅人はここで馬を降りて徒歩で塔内に入っていったというイメージです。訓練されたごく一部の家畜以外は、塔に入るのをひどくいやがっていた、だから一期は馬が出てこない……という感じ?
メスキアが江戸なら、この「出口の宿場町」は品川みたいなノリです。
ケルブさんはこれからウルク国領内を一人旅。エタナさんはメスキアでお留守番です。
王様は外征から帰ってきたところみたいですね。
いつまでも遊んでばかりはいられない、ということでジルたちもそろそろ難しい決断を次々に下さなければならなくなってきます。
※コメントに返事はできません。ご了承ください。

王都メスキア

ドルアーガ二期、第二話です。
ケルブさんの酒場ですが、実は一期でメルトが飲んだくれてる酒場と同じ店です(・・・だったはず)。もともと親衛隊の隊長ということで、貯えはそれなりにあったのでしょう。買い取って自分が経営者になったのかも?
メスキア市の建築物のほとんどは小林誠先生がデザインしてくださっています。塔内に建設された都市事情(雨が降らない、塔内の素材を流用している、など)が反映されていることや、よくある中世ヨーロッパ風の意匠とは違うところ、氏独特の重厚なセンス、方法論など、その設定画は非常に見応えがあり、文章書きの自分でもとても勉強になります。
昔はこういう設定画もムック本などの形で発表されていたと思うんですが、最近はそういう書籍も少なくなっているような気がします。ある編集者の話では「アニメのムック本は、なかなか売れない。大ヒット作なら別ですが・・・」ということでして、やむをえないところもあるのでしょう。しかし自分などは昔、アニメやゲーム書籍の設定画や文芸設定を食い入るように読んで、自分の血肉として吸収しまくっていた経験がありまして、いまの自分があるのはそうした諸先輩方のおかげでもあります。そういう機会が失われていくのはもったいないなあ、などと思ったりもします。
まあ、いまはそうした書籍は同人誌の方が主体になっているようなので、その気になれば入手できるのも事実なのですが。
その他もろもろ。
ファティナの悲鳴の犯人は自分です。らめえの時はだれが演じるか知らないまま書いてたんですが、今回は知ってて脚本に入れるよう指示しました(汗)。堀江さんのプロ根性には頭が下がるばかりです。ありがとうございました。
ジルやウトゥの新装備についてですが、こちらは監督にお任せなので経緯はよく知りません。だから! ガリアンソードも俺が犯人じゃないんですよ! いや好きだけど。
ケルブさんたち居残り組の出番ですが、実は今回で終わりではありません。ましてや、おっさんのアイドル、エタナさんをこのまま終わらせるわけが!
そんなこんなで、次回もお楽しみいただけたら、と思います。
※コメントに返事はできません。ご了承ください。