ギャラクティカとフルメタBOX

最近出席してるゲーム・アニメ関係者の飲み会で観た映画(米国製TVドラマの特別編)があってな。

「バトルスター・ギャラクティカ」という作品だ。

78年のSFドラマ「宇宙空母ギャラクティカ」のリメイク(続編)で、オリジナルは日本でも放映されてた。小学生の俺も家族と観てた。敵兵士の金属人間(サイロン)が、ザクみたいなモノアイで(っていうか、ザクの方が後なのだが)、すげえ怖かったのが記憶に残ってる。

今回のリメイクは何年か前の作品だ。とあるアメリカ人の友達がそのころ絶賛してたんだが、英語版観るのも面倒くさいし、「ふーん、リメイク作品出たんだ」とか思っただけで観ようともしなかった。
で、最近、偶然にその飲み会で観たんだが。

もう最高。

今回の主役も前作の宇宙空母ギャラクティカなんだが、平和な時代で老朽化した、退役間際のオンボロ空母って設定なのだ。あえて七〇年代の古くさい設定がそのまま使われてて、コンピュータは全部スタンドアローンだし、ハッチは潜水艦みたいなごっついハンドル付きの手動ドア。艦内電話も有線で、計器類のあちこちにもアナログなメーターが使われてる始末だ。
この古くささはギャラクティカが戦っていた当時の戦争で、反乱を起こした敵AIサイロンのハッキングを避けるための措置で、あえてローテク化されていたという設定。サイロン戦争も過去のものとなり、劇中の現役部隊のほとんどはネットワーク化されているんだが、そこにふたたび人類絶滅をもくろむサイロンがつけこんできて、ウイルス攻撃を実行、人類側の95%の部隊が稼働不能になって殲滅されてしまう。

まともにサイロンと戦えるのは、ローテクな退役間際のギャラクティカ(博物館になる予定)と、時代遅れの宇宙戦闘機『バイパーMk.2』(これも前作の主力戦闘機)だけ……!

これに燃えずして何に燃えろというのか。
登場人物のドラマもがっちり作りこんであって、下手な戦争映画なんかよりもよっぽどハードさとリアリティがある。ついでにギャラクティカの艦長は、俺が死ぬほど大好きなマイアミ・バイスのキャステロ主任役をやってたエドワード・J・エルモスだったりする。

……いや、まあ。地味な作りなんで一般受けするのは難しいとも思うのだが。細かいリアリティがまたばっちり作り込んであって。対象年齢・俺って感じなんだよ。
日本版は特別編DVDだけしか出てないんだよな。続きが気になって仕方ないので、もう観念して北米版のドラマシリーズ買うことにしたよ。

こういうノリにピンと来るタイプの人は、とにかく見かけ次第DVDを買ってあげてください。


……っていうか、DVDといえば五月にフルメタ無印のDVD−BOXが、六月に「ふもっふ」のDVD−BOXが、それでもって七月に「TSR」のDVD−BOXが出ます。最初に出たDVDよりもかなりお買い得な内容になってますので、是非どうぞ。

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コメント(3)

賀東先生ってサーベージとかこの宇宙空母とか時代遅れのローテクで最新鋭ハイテク機とガチバトルみたいな展開好きみたいですねえ。
 いや、私も好きですが……未だにサバゲーでPSG−1使ってます(解る人だけ笑ってくださいネタ)

「バトルスター・ギャラクティカ」ですか。最後の何話かだけ見た覚えがあります。数話連続放送で尚かつ何も知らずに途中から見始めたので「おもしろい映画だ。」などとおもっていたのですが、実はドラマだったんですね・・・。
今度全話見てみようかな・・・。

自分はギャラクティカを知らない世代なのですが、その内容は心ときめきます!
自衛隊で行われたF-1とF-15の模擬戦闘も燃える話でした…
F-1のほうがスペックでは劣っているにも関わらず、前方向に対してのRCSの少なさを活かして(以下略)

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賀東招二について

  • がとう・しょうじ。小説家。アニメ脚本、シリーズ構成等も行う。代表作「フルメタル・パニック」。

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このページは、賀東招二が2007年5月26日 08:05に書いたブログ記事です。

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