2008年4月アーカイブ

ドルアーガのアニメ、第四話です。

スタンダードな登頂の話です。
初心者だらけのジルたちが、ヘマをしまくった挙句に実力の片鱗を見せる……という流れなんですが、尺の関係上コンテ段階でいろいろ細かい描写を削らざるをえませんでした。ユーモラスな会話なども多かったのでもったいなかったんですが、どうにも脚本のボリュームがありすぎて……要するに賀東の見積もりが非常に甘かったわけでして(汗)、反省しきりです(コンテ担当の高岡様、すみませんでした&ありがとうございました)。

ちなみにパズズ@田中正彦さんに殺されてる登頂者の声は白石稔さんです。白石さんは裏一話でジルに抱きつかれるローパー役なんかも演じてくださってます。本人役とかローパー役とか。変な役が多いですね、白石さん。

このままずっと王道ファンタジー路線でいくかー、というとそういうわけでもなくて、来週はまた変な話です。またしても真面目な方からお叱りを受けそうな内容なんですが、もう、ドルアーガのスタッフはそういう連中なのだとあきらめて付いてきてください!(というか見捨てないでください!)

大丈夫! 最後はビシッとやるから!


…………たぶん!


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ドルアーガのアニメ、第三話です。

回想の形でギルとカイが登場しましたが、いい意味で最大公約数的なギル像、カイ像な感じになってますね。それでも10人原作ファンがいれば10人のギル像、カイ像があるのではないかと思います。
特にカイ。ほんわか癒し系なのか、カーヤみたいなちょっと電波系なのか、わりと普通の姉ちゃんなのか。
それから一人称は何なのか? たぶん「わたし」なんだろうなー、と賀東個人は思ったりするんですが、20年以上「あたし」だと信じ続けてきた方もいることでしょう。さすがに「あたい」とか「ボク」とかはないでしょうけど……それすら否定はできないわけで。難しいところです。
とりあえずこのシリーズでは、カイは自分を「わたし」と呼ぶようなキャラだったのだろうと解釈しておくことにしてます。「違う! 俺のカイは『わらわ』だ!」と思っている方。すみません(←いねえって)。

クーパの名前の由来は、自分の愛車(ミニクーパーS。新しい方)からです。メルトは忘れました! 願わくばクーパの人気が出て、クーパを描いたクーパーの痛車を作る人が出てきますように……(さすがに無理か)
メルトとクーパの二人が仲間になって、ジルの周りもにぎやかになってきましたね。

自分は二五年来のボトムズ狂信者なんですが、まさか郷田ほづみさん(音響監督さん兼メルトの中の人)とこういう形で関わらせていただくとは夢にも思ってませんでした。でも収録現場ではぐっとこらえてミーハーなことは言わないように気をつけてます。まあ、サインはフルメタTSRのとき(ブルーノ役)にもらったし!


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ドルアーガのアニメ、第ニ話です。

劇中に登場する「ウルク国」についてですが、スーファミの「ザ・ブルークリスタルロッド」にある結末のひとつから設定をいただいております。
原作の主人公ギル(ギルガメス)の「バビリム王国」と、そのバビリムを侵略した「スーマール帝国」が、ギルを王として統一された国家です。

アニメは原作から八〇年後ということになっていまして、その間にこの「ウルク国」は大きな黄金時代を経験しており、技術や生活、軍事などの分野でいろいろと変化が起きている……というイメージです。ただし、劇中の時点ではウルク国は様々な内憂外患に直面しており、ゆっくりと衰退の道をたどっています。登場人物の考え方や言動が現代的なのもその影響です。バブルを経験したあと、元気がなくなったどこかの国みたいなノリでしょうか。

ギルの名前表記なんですが、これまでの出版物などでは「ギルガメッシュ」「ギルガメシュ」「ギルガメス」など表記がバラバラなところがありました。なんとなく昔のお色気深夜番組を連想してしまうので、このアニメでは「ギルガメス」で統一させていただいてます。

ジルの命名は非常に安直でして、二代目主人公・二代目メカ的な語呂あわせです。「ギャバン→シャリバン」「ダンバイン→ビルバイン」みたいな。
ジルは基本ステータスが高いけど全然レベルが足りない子です(RPG的な意味で)。ただしINTはマイナス修正入るくらい低いですね! ……いえ、作中のキャラを数値化しているわけではありませんが。

いきなり国王陛下があんなことになってしまってますが、賀東の脳内でもこの世界最強の男はやっぱりギルです。


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……というわけで、「ドルアーガの塔 The Aegis of URUK」、放映開始しました。
第一話はかなりメチャクチャな内容になっております。原作を知らない人にも楽しんでもらえるように、敷居を低くしてネタで引っ張り込んでみよー、という感じです。あとは、なんでもいいので変なことをやって話題作りをしたかったというところです。

最初にやりだしたのは当然脚本の僕なんですが、スタッフの皆さんも悪ノリしてどんどんものすごい方向に! ニコ動ネタはやりすぎた感もあるんですが(笑)、まあ、やりすぎくらいがちょうどいいのではないかと。

二話からは原作も踏まえた上での、地に足のついた正統派ファンタジーになりますが、また変なことやるかも?

そんなわけで、これから毎週楽しんでいただけたら、と思います。

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賀東招二について

  • がとう・しょうじ。小説家。アニメ脚本、シリーズ構成等も行う。代表作「フルメタル・パニック」。

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